中四国と関西(京都)での暮らしを得て博多に移住してきて2年目のちょびです🌷
引っ越ししてきて地味に困ったことは『味付け海苔(濃いめの味)』がなかなか見つからないことです。
福岡に味付け海苔は売っています。ですが、味が薄目な気がしています…。“これは焼き海苔??いや味付け海苔と書いている”そんなことに疑問を感じる日々でした。
ご飯のお供の海苔…。
私の大好きな海苔…。
常備品です。
ずっと食べてきた海苔、やっぱり何かが違う!そう思いました。
中四国での生活は約28年。その長い年月で食べてきた海苔は味付け海苔(濃いめの味付け海苔)で親しんだ味です。
どのスーパーへ行ってもどれを買ってもしっかり目の味付き海苔だらけという暮らしでした。
それが当たり前になっていました。どこもそういうものだと思い込んでいました。
が、違いました。
福岡に住んで初めて気づいたこと
・買っても買っても海苔の味が薄く感じる
・しっかり味付きの海苔はなかなか見つからない
・コンビニの海苔も焼き海苔が多め。地域で使用している海苔が違っていた事実
これはカルチャーショックです。
とうことで、今回は『海苔文化』について調べた結果をまとめてみました。
こんな方におすすめ
- 地域によって食の違いを知りたい方
- 今まで住んでいた場所と海苔の味がなんか違う気がすると思った方
- 福岡の事を知りたい方
- 海苔好きな方
1.焼き海苔VS味付け海苔
味の薄い海苔と言えば思い当たるのが焼き海苔です。福岡のスーパーで販売している味付け海苔の味が薄く感じたことから“福岡は焼き海苔文化なのでは!?”そう考え調べてみました。
Jタウンネットの調べによれば全国の海苔の割合は
味付け海苔53.5% 焼き海苔46.5%という結果でした。
[2021年851票による調べ]
参考
[味付け海苔 優勢地域]
九州(宮崎と鹿児島)中四国・関西(大阪、神戸、和歌山)青森・静岡・関東(茨城と神奈川以)...等
[焼き海苔 優勢地域]
九州(宮崎、鹿児島以外)北海道・東北(青森以外)・関東(茨城、神奈川以外)...等
[ほぼ互角の地域]
沖縄・山口・滋賀・富山・福井・山梨・岐阜...等
その他地域が気になる方はJタウンネットのサイトをご参考下さい。
福岡はこの調査で焼き海苔支持者54.5%の数値でした。半々に見えますが、周りの人に聞いてみると焼き海苔の方が多いという声もありました。焼き海苔派が多いから味付け海苔の味も薄めなのか…??しっかり味付きの海苔が出回っていないのか?さらに調べてみました。
2.味濃い海苔はどうして福岡にあまり出回っていないのか
中四国の地域と違って福岡ではなかなか出会わない『濃いめの味付け海苔』一体なぜなんでしょう?
福岡に味付け海苔は売っていますが味が中四国の暮らしが長い私からすると薄く感じます。
謎ですよね。
調べてみたところ、その秘密は海苔の産地にありました!!
日本の海苔の生産量NO1は有明海(九州)です。NO2が瀬戸内海(中四国)です。
このNO1とNO2で海苔の作り方、特徴が違っていました。
有明産の海苔
・凝縮された旨味
・なめらかな口どけ
・ほのかな甘み
・控えめの磯の香
・見た目が色つやで綺麗
・全国生産の半分以上を生産
・高級品として扱われている
・海面下で作る『支柱柵養殖』
・有明海に面している佐賀、福岡、熊本、長崎で生産されている
(佐賀県の生産量が18年連続日本1となっている)
・巻き寿司、手巻き寿司、お酒のあてやそのまま食べるのがおすすめ
はてな
支柱柵養殖とは・・・
海に柱を立てて海苔の種を付けた網を張る方法。潮が引いた時に陽に当たるしくみ。
瀬戸内海産の海苔
・海水温が高く他の地域より収穫時期が少し遅め
・色が濃い
・しっかりとした質感
・噛み応えがある仕上がり
・水深の深い場所で『浮き流し養殖』
・瀬戸内海に面している兵庫、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、和歌山、大阪で生産さている
(特に兵庫県の生産量が多い)
・時間が経ってから食べる料理におすすめされている。
(お弁当、おにぎり、太巻き、のり弁)
はてな
浮き流し養殖とは・・・
海の底に沈めて養殖する方法。その為、光が届かず黒々とした分厚めの海苔ができる。
ちなみに、福岡へ移住してきてどれだけ濃い目の味付け海苔が見つからなかったかと言うと・・・
サニー(西友)4店舗、マックスバリュー2店舗、ルミエール、マルショク、レガネットキュート、たべごろ百旬館、業務スーパー博多駅周辺にあるスーパー計11を巡りましたが濃い目の味付け海苔は見つかりませんでした。
あったのは『ミスターマックス』と『マックスバリュー博多駅南店』でした!!
広島県の会社で作っている『ゆかり』と大阪の会社で作っている『バリバリ職人』がありました。これは味濃いめの海苔です!
濃いめの味付け海苔である瀬戸内海産の海苔は全く販売していないわけではないですが置いているお店は少ないです。
余談ですが、私が一番好きな海苔は徳島の会社が作っている『大野海苔』です。
これ、しっかりした味つけでパリッと感も兼ね備えています。さらに最後にくるピリ辛感が他にはない海苔でごはんとよく合うんです!1個500円ほどでお高めの海苔ですがあったらつい買っちゃいます。福岡で売られてはいないのでお取り寄せでしか買えないのが残念ではあります…。
3.コンビニの海苔事情セブンの場合
注目したのは『ツナマヨ』です。
私がメインで行くコンビニは『セブンイレブン』です。おにぎり大好きです。王道の人気NO1『ツナマヨ』が大好きで買っていました。
過去形になったのは福岡に来てから食べなくなったからです。
セブンイレブンのツナマヨ、実は地域で海苔が違っていたんです!!
瀬戸内海が近い中四国の地域は味付け海苔。その他地域は有明海産の焼き海苔が使用されています。
知ってましたか??
上記写真の上が味付け海苔。下が焼き海苔となっています。
参考
【販売地域】
■味付け海苔(上記画像 上側)
鳥取県、島根県、岡山県、広島県、四国
■焼き海苔ツナマヨ(上記画像 下側)
北海道、東北、関東、甲信越、北陸、東海、島根県、広島県、山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、沖縄
福岡に引っ越してからコンビニで『ツナマヨ』を買った時、味が薄い!!
と思いました。リニューアルしたのかなぁ...と思ってたら地域で使う海苔が違ってたんですね!!
気になって調べてビックリしました!!!
でも、味付け海苔使用の『ツナマヨ』販売地域は全国でも限られた場所なので食べている人の方が少ないんですよね…。
4.博多のスーパーで濃いめの味付け海苔の見つけ方
10個以上の海苔を買って食べて気づきました。
あれこれ買って試すより、製造会社の住所や有明産なのか瀬戸内海産なのかを見れば手っ取り早いです!
製造会社が瀬戸内海に面している地域のものは味がしっかりです。
一方、有明海(九州北部)のものは甘さ控えめです。
大阪で製造されている海苔も多くあります。大阪での製造の物はしっかりめの味付けが多いですが薄めの時も稀にあります。
ちなみに私が最近はまっている『ゆかり』は広島県の会社で製造されています。
5.まとめ
中四国の暮らしが長い人にとって福岡(他、九州北部の地域)の海苔は味が薄く感じるものです。
理由は有明海産と瀬戸内海産とで製造方法が違っており、お日さんに当てる当てないや栄養の付き方等で育ちが異なることが原因でした。
瀬戸内海産の方が厚みがあって味が濃い仕上げ。バリバリっと感。
有明海産の方がやさしく甘さほんのり仕上げ。パリッと感。
中四国の人は濃い味海苔を食べ続けている為、どうしても有明海産の味付け海苔の味に物足りなさを感じてしまうものでした。これは仕方ないですね!文化の違いです。
福岡は有明海と面した地域なので有明海産の海苔が多く出回っています。瀬戸内海産の海苔に出会う機会は減りましたが全く無いわけではないです。今のご時世お取り寄せもできるので大きく困りはしません。ただ手間はかかります…。今まで簡単買えていたものが買えなくなったという点では困っていますね。
有明海産は高級品とされていますが、個人的には"高級品の海苔なら間違いないやろ!"と思って買ってみた海苔でもそんな"これこれ、好き"とはなりませんでした。きっと馴染んだ味が自分にとっての好みなんですね。
ということで、瀬戸内海の地域の人に海苔を贈る際は私のように濃い味海苔に慣れていると薄味海苔にガッカリする人もいるのでお気をつけください!
最後になりましたが、福岡で販売さている海苔は焼き海苔、味付け海苔以外に『韓国海苔』がよく売られています。
他の地域で普通のスーパーに韓国海苔がたくさん置いてある光景を見てこなかったので独自の文化だと感じました。
地域によって異なる海苔文化。
ぜひ、注目して各地域の海苔をお楽しみあれ~!
では、今回はこの辺りで~👋
最後まで読んで頂きありがとうございました🌷
2022-04-09